πr²×h÷3
木村オサム
鳥一羽分の円錐青葉風
円錐のやさしく崩れ月見草
蟻の巣に円錐だけを貯める部屋
円錐の中心に浮く青葡萄
永遠に円錐上のかたつむり
円錐になった息子へ水を打つ
こうもりの乱舞円錐降り注ぐ
円錐の屍のごとかき氷
日盛の大円錐を手の登る
円錐のツボ押さえたら湧く泉
夏痩せの腹に円錐だけ溜まる
円錐の深い昼寝を見てをりぬ
一ヶ月かけて円錐になる避暑
円錐の抜けたるからだ夏の風邪
雲の峰円錐はほぼ未来形
炎天の僧に円錐置く遊び
円錐に目の現るる原爆忌
眉間から円錐出でて薔薇世界
滝浴びて円錐形の友来たる
円錐の輪切り並べてゆく晩夏
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