2023年7月16日日曜日

西日さすわれの背後は如何ならん 六林男


西日さすわれの背後は如何ならん 鈴木六林男

 注視すべきは、「眼前」なのか、「背後」なのか。それによって、空間と時間の在り方がかすかに変わってくる。六林男師の中では、「眼前」と「背後」をどうつなぐかという問いが、繰り返されてきたにちがいない。だからこそ、「背後」をふり返るのではなく、それを想起することによって、「眼前」から目を逸らさないでいる。そのような存在としての表現者にもたらされた、詩魂の一句。 (岡田耕治)

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